就職氷河期にSEやMRになった友達をよそに、メリケンのコンサルタント会社勤務していたが、時給換算で学生時代より荒んだ35歳独身。 「下手くそ経営者」「⇒使い捨て若者」「LINE、スマホ」「虚業」「だらしない団塊男女」職場や社会で生まれる怒りの弾丸を放つ新聞。たぶん、直に廃刊する。あしからず。中身男、経済とか政治とかまじかにふれるコンサルだけに。読んでスッキリ、あほをけさぎり、なるたけ救う。がモットー
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以前は外資系の生命保険会社に勤務しており、主に法人や富裕層向けに金融(保険)コンサルティングを担当しておりました。そして2012年6月にFP事務所兼保険代理店として独立しています。
そして現在は保険の販売をはじめ、相続対策や資産運用等の金融に関わるコンサルティングを継続的に行っております。
今回、そもそも特殊と言われる日本の保険業界はどのような業界で、信頼に足る保険の営業マンとはどのような人物なのかというテーマで記事を書かせて頂きました。
今回は日本の保険業界の成り立ちについてお届けしたいと思います。
三大金融業と呼ばれる、銀行・証券・保険ですが、同じ金融業でもその業務内容は全く異なります。そして特にその営業マンが人に与えるイメージは、業種毎に全く違うのではないでしょうか。中でも保険の営業マンは、特に異質で世間全体の一般的な感覚では(残念ながら)羨望される職業とは言いづらい所があります。キツい仕事、大変な仕事というイメージを持たれている方も多いかもしれません。
保険業界の3年での離職率が70%前後という数字が、その事を裏付けています。
保険営業マンの大変さは、日本の90%の世帯が既に生命保険には加入していて新規開拓が容易はないということもあるでしょう。また、保険営業マンはその殆どがコミッション(成果報酬制)という給与体系なため、プレッシャーの大きい仕事でもあります。
また、本来保険は契約者が亡くなって初めて保険金というお金が入ってくるという金融商品です。つまり保険を契約する利益は遺族にはあっても契約者にはありません。契約者本人には受け入れられにくい特殊な金融商品です。
今でこそ契約者が満期金を受け取れる貯蓄型保険や、第三分野である医療保険が普及していますが、まだまだそういったマイナスのイメージというものも残っていることを感じています。
加えて、日本独自の生命保険に対する風土というものがあります。
それは第二次世界大戦直後、敗戦により大手保険会社は壊滅状態となったことから始まります。そこで採られた対策が、戦争によって未亡人となった女性を大量雇用しての生命保険の販売です。当時の保険会社は、そういった女性に保険というものの詳しい知識や節度ある販売方法を殆ど教えることなく、必ずしも高いとは言えない給料でもって日本全国で保険を販売させました(また、これは国策でもありました)。
そしてこの方法が功を奏し、大手保険会社は息を吹き返していきます。結果、日本はアメリカに次ぐ世界で第二位の生命保険大国にまで成長して行くことになりました。当時雇用された、女性職員の皆さまの功績は大きかったと言えるでしょう。
今でもセールスレディとして国内生命保険会社が女性を大量に雇用しているのは、上記の施策の延長線上にあるとも言えます。
しかし、当時のその営業手法は数撃てば当たる方式で、またそのほとんどがあまり知識というものを必要としない知人縁者への販売や、業界で言う所のGNP(義理Giri、人情 Ninjou、プレゼントPresent)手法が中心でした。
これが保険の営業スタイルであるというふうに世間に染みついているのが、残念ながら現在の日本の保険業界です。
生命保険商品は、生命保険の売り手である生命保険会社と買い手である一般の方の間に非常に大きな商品知識の差がある「情報非対称商品」の代表格的な商品でした。
保険は良くマイホームに次ぐ人生で2番目に巨額な買い物と言われいますが、従前の生命保険会社の営業スタイルに引きずられ、真に必要とする保険が分からないまま生命保険に加入していた方が多かったのです。
最近、社会でよく耳にする言葉に、資産形成や資産運用がありますが、これらの事柄は、全て自己責任が貫かれています。(もちろん金融商品等の販売では、販売者側に十分な重要事項の説明責任が課せられています)
生命保険に勧められるままに加入して、何年か後にやっぱり損だったと後悔しても、掛け捨てになった保険金はもちろん返還されません。
保険は「お守り」だからと言ってセールスする営業の方もいらっしゃいますが、「お守り」にどれ位の保険料を支払っても後悔しないのか自分でよく考えなければなりません。
逆に言うと現在の生命保険商品見直し機運の高まりは、この自己責任で資産を維持管理するといったこれまで日本社会にあまり育ってこなかった風土が、育とうとしているとも考えられます。
生命保険を含めた金融商品への投資は、専門的な用語や法律等が絡み、商品自体も決して単純なものばかりではありません。
そこで、資産運用や資産管理のプロと呼ばれる人たちの力を借りるのも重要な事かも知れません。
インターネットで情報を仕入れ、基本的知識を前提に自分でお金の管理をすることが第一ですが、業務として生命保険に関することやお金に関する相談を受けているファイナンシャル・プランニング技能士等の専門業者に適切な生命保険を含めたお金の使い方や投資の基本知識を教えてもらうことも一考に値します。
このような機運の高まりも、保険の見直しが脚光を浴びる1つの原因となりました。
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